整水器を製造販売している株式会社日本トリム(以下「日本トリム」)はサステナブルな社会の実現のためには、地球環境に配慮して事業を推進することが不可欠であると考え、事業活動によって発生する環境負荷を低減させる努力を行う一方、環境課題の解決に貢献する製品や技術開発にも積極的に取り組んできた。

その一つとして2010年から実施している使用済み浄水カートリッジのリサイクル本数が、2024年3月で400万本を達成した。

日本トリムでは、2010年1月からSDGsの取り組みに先駆けて、それまで家庭ゴミとして処理されてきた使用済み浄水カートリッジを顧客宅から無償回収し、リサイクルする取り組みを行っている。浄水カートリッジのリサイクルは、日本トリムのマテリアリティ「環境」への取り組みの一つであり、CO2排出削減や資源の有効活用を目指して顧客と共に鵜も実施してきた。

整水器や浄水器の内部には、不純物を除去するためのカートリッジが入っている。ろ材には、活性炭、中空糸膜、セラミックなどの種類があるが、環境に配慮したヤシガラ活性炭を使用したマイクロカーボンカートリッジが日本トリムの主力商品となる。

しかし、カートリッジは使い続けることにより、徐々にろ過能力が低下するため、浄水処理能力に達した時や、衛生面を考え、定期的な交換が必要になる。交換時期は製品や処理能力により様々だが、3か月~1年に1回程度となっており、 日本トリムの浄水カートリッジの交換目安は最長でも1年という。

同社のカートリッジのリサイクル工場は高知にあるが、今まで顧客から返却された浄水カートリッジを並べると、東京~高知間の直線距離を超える長さ※になるという。 浄水カートリッジは、カートリッジとして再利用されるのではなく、新しい資源へと生まれ変わる。フィルター部分の活性炭は不織布などと加工されて固形燃料に、外側のプラスチックケースはABS樹脂という汎用性の高いプラスチック素材に生まれ変わる。また、カートリッジの箱も再生紙になるとのことだ。

※ 同社で一番小さい「CMカートリッジ」の長さ約18cm、

東京駅から高知駅までの直線距離(約615km)で計算。距離はGoogleマップで測定。