東レは、今回国際的な非営利組織CDPが実施した水資源保護に関する調査において、最高評価である「水セキュリティ Aリスト企業」に2年連続で選定された。
東レグループは、1926年の創業以来、「企業は社会の公器であり、その事業を通じて社会に貢献する」との経営思想の下、さまざまな地球環境問題に対し、革新的な先端材料の創出を通じて本質的なソリューションを提供していくことが、東レグループの変わらない使命だと考えてきた。
東レグループが2050年に目指す世界を示した「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」や長期経営ビジョン“TORAY VISION 2030”の中では、安全な水の提供を東レグループが取り組むべき課題の一つとして掲げている。この課題の実現に向け、東レグループ全体でRO膜をはじめとする水処理技術を通じた世界各地域の水不足への貢献と、自らの事業活動における水資源の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進や適切な管理による水資源の保護に取り組んでいる。
水資源は人間を含めた生物の生存に不可欠な要素。しかし、私たちの生活で容易に利用可能な淡水は地球上の水のわずか0.01%しかない。世界の人口増加や経済発展を背景に、水ストレス※の増大や水質汚染が問題となっており、近年、世界的な気候変動の影響による干ばつや洪水等の災害も世界で多発している。
さらに、世界の食糧需要は今後15年間で20%以上増加すると予測され、水資源の枯渇は農作物不作による飢饉頻発のリスクにもつながるため、安全な水の確保は、国連の17からなる持続可能な開発目標(SDGs)の一つとなっている。
今後も東レグループは、「すべての製品の元となる素材には社会を本質的に変える力がある」との信念の下、水資源問題や気候変動を含む地球規模の課題の解決に貢献すべく取り組みを積極的に推進し、社会全体のサステナビリティ実現に力を尽くしていく。
※水ストレス:人口1人当たりの年間利用可能水量が1,700tを下回り、日常生活に不便を感じる状態のことをさす。
2021/12/15 掲載