
グリーン購入ネットワーク(GPN)が設立30周年を記念するシンポジウムを2月10日、開催した。GPNはグリーン購入が環境配慮型製品の市場形成に重要な役割を果たし、市場を通じて環境配慮型製品の開発を促進し、ひいては持続可能な社会の構築に資する極めて有効な手段であるという認識のもと、1996 年2 月に設立。30 年前の発足当時73 団体だった会員は、現在約1,300 団体(企業、行政、民間団体)となり、購入者あるいはサプライヤーとしての責任と影響力を認識し、各々事業活動や生活の中で積極的にグリーン購入に取り組んでいる。
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今回のシンポジウムのテーマは「調達(消費と生産)で切り拓くサステナビリティの未来~ともに描く、共通価値~」。パリ協定の発効とSDGs 採択から10 年、環境問題の深刻化や社会課題の顕在化に伴い、企業や団体に求められるサステナビリティが深化し続けているなか、課題解決手法の一つとして「調達」のあり方に注目し、次の10 年を見据えた、もう1歩先のサステナビリティ、産官学民による協働と共創を紡ぎだす機会とした。
挨拶に立ったGPN会長である梅田靖氏は、その歴史を振り返りながら、世界がかつてなく変化する今、グリーン購入こそがGXを推進し、カーボンニュートラルを実現する最も実効性の高い手段の一つであることを強調。またGPNの最大の強みが単なる団体の集合ではなく、多様な主体が一同に会する全国ネットワークであることを訴え、その多様性こそが調達を通じた社会変革を可能にすることを力説した。また地域からのボトムアップが変革を生み出す重要な役割を担っていることを強調した。

来賓挨拶 石原宏高環境大臣(代読:上田 康治事務次官)に続き、東京都知事小池百合子氏はビデオメッセージを発信。設立10周年を迎えた際に環境大臣を務め、基調講演やパネルディスカッションにも参加した経緯がある同氏は、生命と生活を脅かす自然災害が各地で発生する中、脱炭素化の加速は私たちの責務であり、重要な役割を果たすのが物品購入であることを確認。GPNの存在とその活動の意義を訴えた。

基調講演では、政策研究大学院大学 教授 竹ケ原 啓介氏が登壇。「一歩進んだサステナビリティの実現へ ~変容する課題、変革する行動~」と題し、ダボス会議世界経済フォーラムのここ10年のトップ5の話題に言及。トランプ2.0の中、サステナブルやESGが一見時代遅れに捉えられがちな中、経営の“ど真ん中”にあるという構図に変化がないことを様々な角度から分析し、グリーン購入の果たす役割の大きさについても言及した。

GPN事務局長 深津学治氏が「GPNの歩み」と題し、その歴史を振り返った後にパネルディスカッションを実施。パネリストとして竹ケ原 啓介氏、梅田靖氏、富士通株式会社 Global Solution Business Group, Strategy&Transformation Unit シニアマネージャー永野友子氏、株式会社ニューラル 代表取締役CEO夫馬賢治氏、GX推進機構COO重竹尚基氏が登壇。それぞれの活躍についてプレゼンテーションを行った後に「2050年カーボンニュートラル達成に向けて次の10年で社会や企業が取り組むべきこと」「カーボンニュートラル調達を通じた協同」の2つのテーマで多彩な観点から議論を行った。

このパネルディスカッションではモニターの2次元コードをスマートフォンで読み取ることで会場の意見をその場でリサーチする試みも実施。その結果がそのままディスカッションに活かされるなど参加型の新しい手法も用いられた。
最後に伊坪徳宏GPN副会長が閉会の挨拶を行い、シンポジウムは終了した。






