日本では年間約1.2億本から1.3億本の傘が消費されており、そのうちの6割にあたる約8,000万本がビニール傘 などの使い捨て傘となっているという。また、そのほとんどが自宅に傘がある状態で予期せぬ雨の際に仕方なく購入される傘であり、資源の無駄や生産から廃棄まで余計なCO2の排出に繋がっている。 

この状況を変えるため、日本の使い捨て傘ゼロを目指す傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営する株式会社Nature Innovation Groupは、2022年度に2030年までに使い捨て傘の廃棄ゼロを目指す「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト」 を発足。駅、オフィスビル、商業施設、街と連携を拡大しながら、活動してきた。

現在は17社の大手企業が参画しており、参画企業ごとにオリジナルデザインの傘の制作をはじめ、従業員に対してアイカサの利用を無償で提供するなど、アイカサと共同で使い捨て傘ゼロを目指す取り組みを行っている。 

また、オフィスビルを対象とした「2030使い捨て傘ゼロプロジェクト for ビルディング」 に加え、コンビニの店舗数を越えるアイカサスポット(傘立て)の設置を行い、街全体 で使い捨て傘の削減を目指す「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト for city」を実施している。

今回、東京メトロへ『アイカサ』のサービス拡大を開始。これまで、丸ノ内線後楽園駅、有楽町線新木場駅の2駅にみのサービスだったが東京メトロと連携し、設置駅を拡大していく。同時に地方圏へ拡大し、中間目標”全国1,000駅”への設置が決定。全国規模で使い捨て傘ゼロを目指す。

さらに地域向けプラン「for local」を提供開始。観光施設、商店街、テーマパークなど、全国各地でアイカサを展開し、雨の日の来場促進と利便性 の向上を実現するとともに、首都圏から地方圏へ”使い捨て傘ゼロ”を拡げていく。

そういった中、HENNGE、東急コミュニティー、三菱地所・サイモン、日本テレビ、 阪神電気鉄道、つくばエクスプレスの大手企業6社が新規参画。鳥栖プレミアムアウトレットで 地域初展開するとともに、東京都、関西などでオリジナル傘の提供を開始する。