
今年は「昭和100年」の節目の年。これを祝し、「ゴーゴーダンスの日」の5月5日、東京・鶯谷にある都内最古のダンスホール「新世紀」を舞台に、「Tokyo A GoGo」(トウキョウ・ア・ゴーゴー)が開催された。

ゴーゴーと言えば、1960年代後半~1970年代前半に日本の若者が熱狂したダンスである。世はまさに高度経済成長の真っただ中。1970(昭和45)年に最初の大阪万博が催され、列島全体が「モーレツに元気ハツラツ」だった。
今の60歳代後半~70歳代にとって、「ゴーゴー」は青春そのもの。そんなノスタルジーの再現はもちろんのこと、「文化は、資料ではなく”体験”としてこそ遺る」をモットーに、現代の若者にもゴーゴー文化を伝えることが、同イベンの目的でもある。名付けて「来場者参加型昭和継承プロジェクト」。
当時の昭和歌謡やダンス、サイケデリックな演出、ファッションの再現だけではなく、現代の空気との融合で蘇らせている味付けにも力を入れている。約600名が集まり、当時若者だった先輩方はもちろん、ゴーゴーの魅力をSNSで知った「今どき」の若者たちも多数詰めかけ、世代を超えてのダンス・パーティーで、ホールは大盛り上がり。

「昭和100年記念」を祝し、平山みきさん、山本リンダさん、円道シャーク・一成さんらも駆けつけ、夢の”レジェンド共演”も実現。当時と変わらぬエネルギーに、参加者は圧倒されるばかりだった。主催者の「踊るミエ氏」は、日本の昭和40年代の”かっこいい”文化を残していくために、今後ともゴーゴー!(いけいけ)な気持ちで頑張っていきたいと思います」と熱い。
世界で今人気沸騰中の日本発ポップカルチャー「昭和」の伝道師として、「ゴーゴー」に熱い視線が注がれている。
(取材・文 深川孝行)