●ナガショウ(静岡県三島市)「HARERU(ハレル)」

 同社は、ケイ酸カルシウムが主成分の漆喰と珪藻土を合わせた、ハイブリッド塗り壁材「ゾノエース」を製造、抗菌・抗ウイルス性、調湿、消臭、マイナスイオン放出性に優れるが、これを乾式パネル状にしたのが同製品。

「タイパ」「コスパ」「職人不足対応」がウリで、パネルは工場で一括生産するが、塗布作業は左官職人が1つ1つ手作業で行っているのもミソだ。

現場では壁に貼り付けるだけなので、職人の手配や乾燥時間などを考える手間も省け、施工時間も大幅に短縮。

 一般的なホワイト系を始め、25色のバリエーションと各種パターン・デザインを用意。

●SPACECOOL(港区)「SPACECOOL(スペースクール)」

同製品は、太陽光の熱を遮断し熱吸収を抑えるだけでなく、熱を宇宙に放出、外部エネルギーを必要とせずに外気よりも低温にする新素材だ。

これを建築用膜材料に応用、膜建築物や倉庫・工場での冷房代削減やUVカット、熱中症予防が期待できる。

展示会では、同製品で金属製折板屋根の温度を低減するアイデア、日本ワイドクロス専売の「ルーフシェード」(ハゼ折板屋根向け施工法)を展示。

最大で35℃の低減が期待できるという。

●シマブン(福岡県久留米市)「樹脂製グレーチング(溝蓋)」

 同社は5年ほど前から、ポリアミド樹脂製のグリーチング(溝蓋)を製品化。既存のステンレス製と比べても荷重性で遜色がなく、安くてカラー・バリエーションも豊富で、しかも軽量で保守作業も楽だと好評を得ている。

 そこで今回、これら特長をフルに活かし、より大きなマンホール風の円型網蓋も試作。これ位の大きさの金属製品蓋になると、かなり重く、1人で抱えて運ぶのは大変だが、樹脂製のため軽量で、保守作業での負担軽減が期待される。

●OK-DEPOT「Passiv Fan」(パッシブファン)

●日本エムテクス(世田谷区)「NURU DENIM」(ヌルデニム)

 年間約4万5000tに上る、国内デニム工場から排出される、デニム端材を有効活用。かつてはパルプ、紙繊維、化学繊維などが主体の塗り壁材で、繊維関連工場からの排出繊維が多用されたが、高度経済成長期にクロスが台頭し激減。再利用の精神を有する繊維壁のいわば復活で、傷ができても自分で簡単に補修可能。吸放湿能力にも優れ、1部屋30㎡の施工で、約3リットルの湿気を吸収するという。

●国際紙パルプ商事(中央区)「OJO+ペーパーターフ」

 マニラ麻が原料の和紙の糸で作った人工芝で、既存のプラスチック製人工芝で問題となっている、マイクロプラスチックの排出を大幅削減できる新機軸として期待されている。

 生分解性が高く、海水中での生分解試験で(培養31日後の飼料の生分解度)、PETの場合1.0%でほとんど分解されていないのに対し、マニラ麻仕様では69.0%と高い数値を記録している。

 直射日光による表面温度上昇も緩慢で、人工太陽照明を30分間照射した場合、ナイロンやポリエステルの人工芝が70℃超なのに対し、55.7℃に過ぎず、火傷の危険が低い。