まだまだ暑かったり寒かったりで大変ですね。
気候変動のせいか災害も多く、
早く世の中が平和になってもらいたいと思います。
そんな中、私自身の事を
お話しさせて頂いっちゃって恐縮でございますが、
私は末端冷え性でして、暑さに弱く寒さに弱く、
それでいて雪が好きというわけのわからない男でございますが
それだけに一応気温の変化には敏感なんです。
環境問題の世界では、
地球はあちこちで我慢の限界であるティッピング・ポイントを
超えているとの指摘も出ています。
ティッピングポイントって何って皆さん思いませんでしたか?
ティッピングポイントは、
よく茹でガエルに例えられますよね。
カエルは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出しますが、
水から入れて徐々に水温を上げていくと
逃げ出すタイミングを失って
茹で上がってしまうんだそうですね。
このように、ゆっくりと進みながら、
後戻りのできないような急激な変化が起こる限界値が
ティッピングポイントなんだそうでして。
実際、グリーンランドと西南極の氷床や永久凍土が融けたり、
海洋の流れが止まったりなど、
世界のあちこちでは
ティッピングポイントに近いことを表す現象が
起きてるってんですから余計に怖いですよ。
落語の「強情灸」という噺では、
気が短くて強情な熊さんが、
友達が据えられた灸が熱かったという話を聞いて癪にさわり、
自分も片腕まくってもぐさを山のように乗せて火をつけます。
そのうち、だんだん火の熱が下に伝わり、
いよいよ我慢の限界
――ティッピングポイントが近づいて来たところで、
強情がゆえに必死に耐える仕草や表情が
この噺の笑えるところです。
で結局最後はこの熊さんも我慢ができなくて
誤魔化しながらモグサを払い落としてしまうんですが。
これ名前は言えないんですが、
ある先輩が若い時にこの「強情灸」を
実際に腕の上にモグサを大量に乗っけて
火をつけて演じたことがあるんだそうです。
結果、腕火傷して終わったんですが、
その後しばらく実際の腕も落語の腕も上がらなかった
という残念な話があります。
やっぱり世の中や環境の変化については、
意識を高く持ったことによって生まれた
資源ごみの分別同様じゃなくっちゃいけませんよね。
資源ごみ?そう!「びん・かん」じゃなくっちゃね!!
・・・お後がよろしいようで。m(_ _)m
監修:真打 春風亭 柏枝
【プロフィール】
芸名:春風亭 柏枝(しゅんぷうてい はくし)
本名:菊池貴紀
出身:北海道札幌市
階級:真打
出囃子:筑摩祭
所属:落語芸術協会