素材を開発と提供という自社の事業を通して社会課題の解決に挑む東レ。その社員の一人ひとりは様々な社会貢献活動にも主体的に取り組んでいる。ここではつい最近行われた3つの取り組みについて紹介する。

第9回東レグループ・荒川クリーンエイドで
総勢52名が清掃活動に参加

4月13日、東京の荒川河川敷で、東レグループ社員ボランティアとその家族による「第9回東レグループ荒川クリーンエイド」が実施された。今回は、2024年東レキャンペーンガールの間瀬遥花さんも参加し、総勢52名が清掃活動を行った。

「東レグループ荒川クリーンエイド」は、CSR活動の一環として、NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラムと連携し、2014年から始めた取り組み。単なる清掃活動に留まらず、グループで「川ごみ調査カード」に拾ったごみの種類を記録しながら分別し、参加者が互いにコミュニケーションを図り話し合うことで、自然や生物多様性に関心を持て、プラスチックごみ問題が私たちの生活とどのように関連しているかを理解する場になっている。

当日は、荒川クリーンエイド・フォーラム事務局長の今村博士による環境講話「教えてウミガメ博士~荒川と世界の河川/海洋ごみ問題~」からスタート。河川/海洋ごみの現状や、ごみの生き物への影響、生物多様性保全の大切さなどについて、数多くの画像を見ながら、大人も子どもも真剣に学んだ。

環境講話の後は、足立区生涯学習センター近くの河川敷(東京都足立区)に移動し、8チームに分かれて清掃活動を開始。約1時間の活動で、燃やすごみ26袋、燃やさないごみ2袋、ペットボトル13袋、缶、びんなど11袋の合計52袋に加え、11個の粗大ごみを拾った。現地では、「荒川の生物多様性に触れよう」というテーマで自然観察教室も行い、荒川に生息するベンケイガニやハゼ、ヨコエビを観察しながら、生物多様性保全の大切さについて考えることができた。

実施後のアンケートでは、「環境講話が勉強になった。事前に聞くことで、清掃するときの意識が変わると思った」「清掃活動だけでなく、生態系などについても学べたのが興味深かった」「日頃かかわりのない部署の人と、コミュニケーションをとりながら活動できて良かった」「自分の生活を振り返る良い機会となった」といった感想が寄せられた。 今後も東レは自然と人間が共生する社会を実現していく活動として、定期的に開催していく予定だ。

参加者との集合写真

アースデイにペナン州の
「1日で100万本の植樹」計画を支援

マレーシア東レグループは、「4月22日のアースデイ(地球の日)に『1日で100万本の植樹』をする」というペナン州政府の意欲的な計画に賛同し、植樹する苗木2,000本を寄贈するとともに、植樹にも協力した。

当日は、マレーシア東レグループ各社も加盟している、マレーシア製造業者連盟(FMM)ペナン支部の他のメンバー、政府機関、非政府組織、地域団体、学校、個人などさまざまな関係者と協力し、1日でペナン全土に125万1,512本の植樹をすることに成功した。

ペナン州知事の慈善財団とペナン州住宅・環境委員会が主導したこの企画は、マレーシア版ギネスブック「Malaysia Book of Records」に「アースデイに1日100万本の植樹」というカテゴリーで登録。その授賞式では、Ahmad Fuziペナン州知事が州政府のこの歴史的偉業を祝福し、持続可能な開発と環境保全への継続的な取り組みについて、すべての関係者に感謝の意を表した。

その後、同式典において、Chowペナン州主席大臣は、大規模な植樹と森林再生プロジェクトは、気候変動の影響を緩和し、CO2排出量と温室効果ガスを削減することに役立つこと、また、家族向けのグリーンでスマートな州を作ることを目指し推進する「Penang2030 Vision」に沿ったものであることを伝え、「ペナンは外国人投資家にとって魅力的で、マレー半島で最も人気のある観光地の一つとして知られており、植林は工業が盛んなペナンを補完する重要な取り組みである」と述べた。

植樹に参加したFMMのメンバーと

楽寿園の環境整備・清掃奉仕活動に参加

東レ社員が5月18日、「楽寿園」の環境整備・清掃奉仕活動に参加した。「楽寿園」は、JR三島駅南側に広がる、森に囲まれた自然豊かな公園で、国の天然記念物および名勝地にも指定。園内では、約1万年前の富士山の噴火の際流れ出た溶岩(三島溶岩流)の上に実生した樹木や、野鳥を観察することができる。

この清掃活動は、春と秋の年2回、三島工場が加盟する「三島地区環境保全推進協議会」が主催しており、今回は29団体から総勢347人(うち三島工場から81人)が参加し、初夏の風が心地良い中、豊かな自然を感じながらの清掃活動になった。

庭園内を清掃する参加者