積水ハウス株式会社は、『卒FIT問題※1解決とRE100を結び付けた「積水ハウスオーナーでんき」』の取り組みが評価され、昨日11月14日に環境省主催の「令和5年度気候変動アクション環境大臣表彰(先進導入・積極実践部門:緩和分野)」を受賞した。

「気候変動アクション環境大臣表彰」は、気候変動の緩和(温室効果ガスの排出抑制対策)及び気候変動への適応(気候変動の影響による被害の回避・軽減対策)に関し顕著な功績のあった個人又は団体(自治体・企業・NPO/NGO・学校等。共同実施も含む)や、脱炭素社会構築に貢献するイノベーションの卓越したアイデアと、その迅速かつ着実な社会実装が期待できる確かな実績・実現力を有する者について環境大臣が表彰するもの。

「積水ハウスオーナーでんき」は、再生可能エネルギー由来の電力(以後、再エネ電力)の調達・販売による利益獲得を目的とした事業とは異なり、卒FITを迎えたオーナーから太陽光発電の余剰電力を業界最高水準※2の価格で買い取り、同社グループの事業活動で活用し2040年のRE100※3達成を目指すもの。卒FITを迎えたオーナーの買取価格低下への不安を解消しオーナー満足度を高めることと、自社グループの事業活動の脱炭素化を両立させることを目的としている。

積水ハウスでは早くから住まいの省エネ化や太陽光発電の普及に取り組んできた。太陽光発電の普及に大きな役割を果たしたのは、2009年に始まった電力会社が一定期間、固定単価で余剰電力を買い取る「固定価格買取制度(FIT制度)」。しかし、制度開始後10年※4が経過する2019年が近づくにつれ、卒FIT問題(制度終了後に買取単価が大きく低減する可能性)を懸念するオーナーは少なくなかった。一方、2017年に国内の建設業界では初めてRE100に加盟した同社では多くの再エネ電力が必要だった。この2つの課題を同時に解決するために「積水ハウスオーナーでんき」という事業スキームが生まれた。ZEHを推進してきた同社グループならではの解決策であり、また卒FIT後の懸念を払しょくすることで、ZEHを検討する顧客の安心につながり、持続的なZEH推進の下支えとなっている。

※1固定価格買取制度(FIT制度)終了後に買取単価が大きく低減する問題
※2「電気契約が必要」や「蓄電池設置」などの付随条件がない場合 (積水ハウス調べ)
※3事業活動で使用するエネルギーを100%再生エネルギーで賄う取組み。世界397社(うち日本企業77社)が参加。(2023年2月1日時点)
※4発電出力10kW未満規模の太陽光発電の余剰電力の買取期間は10年間