将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能な漁業の普及に努める国際非営利団体MSC(海洋管理協議会)。その日本事務所であるMSCジャパンが6月8日の「世界海洋デー」にちなみ、持続可能な漁業で獲られた水産物の証であるMSC「海のエコラベル」の認知向上を図る「海の恵みを守る約束。選ぼうMSCラベル」キャンペーンを7月31日(月)まで実施している。同キャンペーンの初日である6月1日はオリジナル動画の完成を記念して、MSCアンバサダーを務めるココリコ・田中直樹さん、見取り図、尼神インター、インディアンスの皆さんが登場し、渋谷区のヨシモト∞ホールにて記者発表会を行った。

そこでは、ココリコ田中さんが見取り図、尼神インター、インディアンスの皆さんに、世界の海と水産資源の現状について説明。キャンペーンでプレゼントされる「魚偏のない湯呑み」を用いながら、このまま過剰漁獲が続けばこの湯呑に書かれた漢字のように魚がなくなることに警鐘を鳴らした。またこの50年で約半数に減少している危機的状況にあることや過剰漁獲の割合が35%であることを説明。「まだ大丈夫」な水産資源が7%しかない状況の中で持続可能な漁業が届けるサステナブル・シーフードを支えるMSC「海のエコラベル」の重要性を訴えた。さらに完成したオリジナル動画を視聴しながら、MSC認証を取得している漁業の適切量の魚獲やMSC認証の水産物が確実に消費者に届くための仕組みなどがユーモアたっぷりのコメントを交えながら説明された。


「海の恵みを守る約束。選ぼうMSCラベル」キャンペーンは
キャンペーン特設ページから参加でき、オリジナル動画はMSCジャパン公式YouTube
吉本興業公式YouTubeから視聴できる。

この記者発表で特に強調されたのは、水産資源を持続可能にしていくために必要とされるのは消費者の選択──つまり、売り場でMSC認証の水産物を選ぶこと。そして消費者の行動に大きな影響を与えるのは、その重要性を「伝える力」に他ならない。今回の記者発表に登場したMSCアンバサダーを務めるココリコ・田中直樹さんをはじめ、見取り図、尼神インター、インディアンスの皆さんからは、まさに伝える力の素晴らしさを痛感させられた。

このキャンペーンが終わり、8月を迎えると「アース・オーバーシュート・デー」が訪れる。これは人間が消費する水産資源をはじめ、あらゆる生物資源の量が、地球が1年に再生できる生物資源の量を越える日を意味している。2023年は8月2日となるこの日は生物資源において人類が未来世代の貯蓄分を切り崩ししている現状を警告される日となるだろう。我々、メディアという伝える側も、いよいよその発信力を加速していかなければならない。

(取材・文 宮崎達也)