農業と再生可能エネルギーを両立する実証施設で実証実験を開始

東急不動産株式会社、ならびに株式会社リエネ、エクシオグループ株式会社、オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社、株式会社佐勇、ジンコソーラージャパン株式会社、ふみさん農園、丸紅メタル株式会社、株式会社ユー・シー・エル、リニューアブル・ジャパン株式会社、株式会社 JDSC、Sungrow Japan 株式会社の 12 社は、埼玉県東松山市にてソーラーシェア(営 農型の太陽光発電)を中心とした、農業と再生可能エネルギーを両立する実証施設『リエネソーラーファーム 東松山』にて、共同で実証実験を開始した。

ソーラーシェアは太陽光発電施設を設置した地面を農地として活用するもので、土地を有効活用できることで注目を集めている。この事業を展開・普及するため、効率的な開発及び運営の手法の研究や、最適な発 電量を確保するための検証、そして作物の生育データの収集・分析を通した収穫高や栽培品質に影響の少ない 営農の実証など、様々な実証実験を行う「リエネソーラーファーム東松山太陽光発電所」(以下:「同発電所」) を 2022 年 12 月 28 日に運転開始した。同発電所での実証実験によるノウハウを獲得することで今 後のソーラーシェア事業の拡大と食料・農業課題解決を実現していく。 この実証実験にあわせてソーラーシェア発電所の近隣に開設された地域共生プロジェクト「TENOHA 東松山」においては様々な実証活動を通じて、ソーラーシェアの更なる普及と、近隣住民との共生を目指す。

事業全体の概要

次世代を担う再エネ事業と農業の実証実験プラットフォームを東急不動産が提供し、様々な関係者と協働することで未来の「技術発展」「事業拡大」「地域連携」を図る参加型の実証事業を目指す。この実証実験では、同発電所にて営農者とも協力し、近隣をはじめ行政機関、発電事業に関わるメー カーや電気の需要事業者等の皆様と英知を結集し、発電事業の発展に向けた技術検証、農業の効率化に向けた 検証、作物の日照影響検証及び作物のブランド化並びに食品加工、ソーラーシェアを通じた地域共生、電気の 利活用方法など、様々な実証実験を継続して行っていく。

また、同実証の取り組みの1つとして、東急不動産は本発電所の近隣に、実証内容の説明や展示、近隣住民 や周辺農家、広域の観光客が広く利用できるカフェ及びコワーキングスペースのほか、イベントスペースとして作物の収穫体験などに対応した機能など、多様な使い方ができる地域共生プロジェクト「TENOHA 東松山」 (以下:「同施設」)を 2022 年 12 月 18 日に開業。 同施設は環境に特に配慮し、既存建物のリノベーションを行い、同発電所とあわせた参加型実証施設となるよう、全体の計画を進めている。

「FARM toTABLE」をテーマとしたカフェ

同施設で開業するカフェでは、「FARM to TABLE 農家さんから食卓へ」というスローガンのもと、近隣で 穫れた野菜やソーラーパネルの下で育った野菜を積極的に使用したメニューを顧客に提供する予定。「気づけば地産地消だった」「気づけばサステナブルだった」そんな自然と環境貢献を感じられるような食事とライフスタイルを提供していく。ランチタイムメニューでは新鮮なサラダビュッフェを提供するなど、穫れたて野菜も楽しめる。 また、規格外品や農場や自宅で育てた野菜を持参するとコーヒー1 杯をサービスするなどのサービスも提供する。朝 8 時半から 17 時までの営業で、朝、昼、カフェタイムでメニューを変えて営業していく。なお、今回の事業地については既に東急不動産と営農者で地域への理解促進の為、近隣説明会等を実施の上、 埼玉県及び東松山市農業委員会より農地転用許可は取得済みとなっている。