■「アサヒカーボンゼロ」2030年のScope1・2におけるCO2削減目標値を50%削減から70%削減へ再上方修正するとともに、脱炭素に向けて500億円以上を投資

■PETボトルは2030年までに100%環境配慮素材に切り替える容器包装の新目標を設定

 アサヒグループホールディングスは、「アサヒグループ環境ビジョン」に基づく、気候変動に関する中長期目標「アサヒカーボンゼロ」の目標値を再上方修正すると1月21日発表。さらに、容器包装に関して、PETボトルの環境配慮素材への切り替えについて新たな目標を設定した。同社は、グループ理念“Asahi Group Philosophy”において、行動指針の一つとして「事業を通じた持続可能な社会への貢献」を掲げている。「自然の恵み」を享受しながら事業を営む企業として、様々な取組みを加速させることで、社会と事業の持続性の両立を目指す。

気候変動に関する目標 「アサヒカーボンゼロ」目標値再上方修正について

 アサヒグループホールディングスは2050年にCO2排出量ゼロを目指す中長期目標「アサヒカーボンゼロ」の達成に向けて、取組みを加速させるために、2030年のScope1・2における目標値を現在の50%削減(2019年比)から70%削減(2019年比)に上方修正。2020年12月に同目標値を30%削減(2015年比)から50%削減(2019年比)に上方修正したことに続き、二度目の上方修正となる。
 欧州・オセアニアでの再生可能エネルギー(以下:再エネ)導入が順調に進んでいることに加え、国内においても2021年4月から生産拠点の購入電力を順次再エネへ切り替えており、12月末現在で国内の全生産拠点の購入電力の約54%を再エネ化するなど、現在の目標の早期達成が見込める状況となった。
 今後は、国内外においてさらに再エネを積極的に活用するとともに、太陽光発電など自社内での再エネの拡大・活用、製造工程の見直しによる省エネ化、脱炭素につながる新技術の確立などにグループ全体で取り組んでいく。
 さらに、コストアップの抑制に取り組みながらも、今回新たに設定した目標値達成のための再エネの購入費用など、必要な環境投資を積極的に行っていく。脱炭素に向けた関連施策に対しては、2030年までに500億円以上を投資していく。

豪州 Yatala 工場の太陽光パネル

【参考】 「アサヒカーボンゼロ」目標の変更について

■容器包装に関する新目標 PETボトルの100%環境配慮素材への切り替えについて

 アサヒグループでは、持続可能な容器包装の考え方に基づき、「容器包装設計指針」を策定し、3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推進している。世界的に喫緊の課題であるプラスチック問題については「プラスチック行動指針」を定め、2030年に向けた戦略「3R+Innovation」で定めた目標の達成に向けて取り組みを進めている。
 これまでも、リサイクル素材やバイオマス素材などの環境配慮素材を使用したプラスチック容器を展開し、国内外の事業会社でそれぞれの目標値を設定していたが、今回グローバル統一の新たな目標として、「2030年までにPETボトルを100%環境配慮素材に切り替える」ことを設定した。
 国内では、アサヒ飲料が一部の大型PETボトルに、ケミカルリサイクルにより再生された樹脂を100%使用し、2022年4月から生産開始を予定している。これにより大型PETボトルの年間生産量の約40%に再生PET樹脂を使用することになり、ボトルに使用するCO2排出量は従来比で約47%削減され、年間で約18,400tのCO2が削減される見込みとなる。また、業界を超えてプラスチック再資源化に取り組むアールプラスジャパンに資本参加しており、2027年の実用化を目指したケミカルリサイクルの技術開発に取り組んでいく。
 海外においては、豪州のミネラルウォーターブランド「Cool Ridge」で2019年からリサイクルPET樹脂を100%利用したボトルへの移行を開始している他、アサヒビバレッジズ社が異業種と協業して建設したリサイクルPETボトル原料製造工場が2022年2月に稼働予定。今後、年間約10億本相当のボトルを処理し、20,000t以上の再生PETボトルや食品パッケージの生産を計画している。

【参考】 「3R+Innovation」について
アサヒグループの容器包装に関する2030年に向けた戦略の方向性