いや~今年も暑いですねぇ~~~。
(私、只今東京に住っておりまして、私の体感でしゃべっております。
申し訳ございません。他の地域の皆様はいかがお過ごしでしたでしょうか?)
今年も猛暑・残暑・酷暑などの言葉を
ずいぶん目にしたり耳にしたりしました。
上の字だけ取るともう!・ざん・こく!!
「猛暑」「酷暑」は「猛々しい」「酷い」ですから
イメージ通りですが
「残暑」はもう少し体が
楽なイメージがあったんですがねぇ。
調べてみると、これは立秋を過ぎてから使うもの。
立秋は中国から伝わった二十四節気の一つ。
7月22日には「大暑」で暑さがピークとなり、
立秋の後は8月22日の「処暑」で暑さが収まると
二十四節気ではなっております。
ですから、残暑の「残」にはきっと
「暑い日も残りわずかだから頑張りましょう」
くらいの想いが込められていたのかも知れません。
さて、落語にはちょっとしたきっかけで
言葉が変わるという噺があります。
「平林」も その一つ。
旦那様から平林さんに
手紙を届けるよう頼まれた小僧の定吉。
字が読めないため、
忘れないよう何度も「ヒラバヤシさん、ヒラバヤシさん」と
口の中で呟きながら歩いていると、
信号のある横断歩道を渡りそうになります。
そのときお巡りさんから、
「赤止まりの青歩き」だと注意されると、
いつの間にか呟いてた「ヒラバヤシさん」が
「赤止まりの青歩き」に変化してしまうという、
そしてその後も忘れないように繰り返している言葉が
どんどんスリ変わっていってしまうというところが
この噺の面白いところでございます。
これから「暑さ」を表現する言葉も
若い方が使っている言葉同様
どんどん変わっていっちゃったりして。
猛暑のことをネット用語を使って
「チート暑い」とか(笑)
そうなったら今でも楽屋では師匠方が
「今日はちぃ〜と暑いねぇ」なんて言ったりしてますが
それとはちょっとニュアンスが違ってきちゃいますよね(汗)
歳を重ねてくると、言葉の変化っていうのは、
気候変動同様、弱ったものです・・・。
監修:真打 春風亭 柏枝
【プロフィール】
芸名:春風亭 柏枝(しゅんぷうてい はくし)
本名:菊池貴紀
出身:北海道札幌市
階級:真打
出囃子:筑摩祭
所属:落語芸術協会