RE100電力の調達を効率化、調達力を活かした「とだ電気」始動 工事現場から始める脱炭素社会の実現

 戸田建設(株)は、2019年1月にRE100イニシアチブに加盟し、同社の事業所や工事現場で使用する電力は、RE100に適合する再生可能エネルギー電力(以下 RE100電力)を順次採用している。2020年度のRE100電力利用量は17,261MWhで、同社の総電力消費量の約28%(2019年度比 +23ポイント)となった。同社はRE100電力の導入を更に促進するため、今回地域毎に新電力会社を選定しRE100電力を長期安定供給するための取決めを行った。また、新たに構築した電力販売サービス「とだ電気」により、社外の顧客へもRE100電力を勧めていく。

工事現場における効率的なRE100電力調達体制を構築

 2019年度以降、当社におけるRE100電力の調達は、トラッキング付非化石証書※2が付加されたRE100に適合する電力契約を締結してきた。2年間のRE100電力調達で築いた実績により、RE100電力を長期安定供給できる新電力会社を地域毎に選定し、工事現場の規模や使用電力量に左右されない料金プランと調達手続きを取り決めた。これにより、着工から竣工まで有期の工事現場にRE100電力を安定的に調達し続ける効率的な体制を構築した。当社がRE100で宣言している事業運営に使用する電力に対するRE100電力導入率を2040年までに50%、2050年までに100%にする目標を、前倒しで達成できるように全社的に取り組んでいく。

※2トラッキング付非化石証書:FIT対象の再エネ発電所の電気に対して、属性情報として発電源が特定されている再生可能エネルギー証書

電力供給の遷移図

電力販売サービス「とだ電気」

 さらに、戸田建設では社内で構築した電力の調達力を活かして、協働する新電力会社と取次契約を締結し、他企業への電力の販売サービス「とだ電気」を始めた。顧客が使用する電力を、同社が使用する電力と合わせて大量に調達するため、顧客は長期的・安定的に電力を購入することが可能となる。「とだ電気」は、顧客のニーズに応じて、価格重視の料金プランや、RE100電力など、環境性重視の料金プランを提供。顧客に引渡し後に使用する電力を「とだ電気」のRE100電力を希望すると工事期間中から竣工後も一貫してRE100電力を使用することになり、顧客の脱炭素に向けた取り組みを支援していく。また今後もさらなるESG経営の展開を検討し、サステナブルな社会の実現に向けて取り組んでいく。