持続可能な水資源利用目標が95%まで進捗
森を拡大し、水を地球に還元
アサヒグループホールディングス株式会社は、持続可能な水資源利用100%「ウォーターニュートラル」を実現する一環として、庄原市比和財産区(広島県庄原市)と森林保全管理協定※1を10月5日(月)に締結し、社有林「アサヒの森」(広島県庄原市・三次市)を管理する「アサヒの森環境保全事務所」(広島県庄原市)の森林管理面積をさらに拡大していく。
本協定に基づいて「アサヒの森環境保全事務所」は比和財産区と比和財産区有林の一部294haを今後数十年にわたって間伐などの適切な森林管理を行うとのこと。これにより現在2,172haであるアサヒグループが管理する森林管理面積は14%増の2,467haとなり、2025年に達成を目指す「ウォーターニュートラル」の95%まで進捗することとなった。「ウォーターニュートラル」は水資源の使用量削減と水資源の保護による補填などを組み合わせることで、使用する量と同等量の水を自然に還元する同社の取り組みだ。
ビール工場使用の水の100%還元を目指す
アサヒグループでは持続可能な社会への貢献を目指し、2019年に「アサヒグループ環境ビジョン2050」を策定。2050年までに、事業活動における環境負荷ゼロ(ニュートラル)を目指すとともに、アサヒグループの独自技術や知見を生かした新たな環境価値を創出することで、事業成長とともに持続可能な社会の実現に取り組んでいる。
その中の4つのテーマ(重点施策)の1つとして「持続可能な資源利用100%を目指す(農産物原料、容器包装、水)」を掲げている。水資源については、工場での水使用量のさらなる削減を進めると同時に、「アサヒの森」を中心に水涵養能力を高めることなどで、2025年までに国内ビール工場で使用する水の100%還元「ウォーターニュートラル」の実現を目指している。
同社の国内ビール8工場の年間水使用量は、2019年末時点で1,160万m3であり、今後生産量を増やしながらも水使用量を削減し2025年を目途に1,130万m3にすることを目標としている。一方、今回2,467haに拡大した森林管理面積の水涵養能力は1,101万m3となった。今後もさらなる水使用量削減や森林管理面積を拡大し持続可能な森林経営に取り組むことなどで、早期に「ウォーターニュートラル」を達成していく計画だ。
【参考】アサヒグループの社有林「アサヒの森」について
・ 「アサヒの森」は、広島県庄原市と三次市にアサヒグループが1941年から保有している森林で、持続可能な森林保全活動を続けている。
・2001年に「FSC®森林認証」(※2)を日本で3番目に取得し、持続的でよりよい森林経営の実現にむけた取り組みを強化した。
・2011年に環境省によるオフセット・クレジット(J-VER)を取得した。
・2014年に「アサヒの森」の森林経営の取り組みが評価され、全国林業経営推奨行事において「林野庁長官賞」を受賞した。
・2016年に「アサヒの森」における多様なステークホルダーと協働した持続可能な林業の取り組みが高く評価され、第5回いきものにぎわい企業活動コンテスト行事において「農林水産大臣賞」を受賞した。
・2019年に広島県の「意欲と能力のある林業経営者」(※3)に登録された。
※1)持続可能な水資源確保のため、相互に連携・協力して森林の水涵養機能の向上に努めながら、地域と共生する森林を目指し次代に引き継ぐための管理活動を行うもの。※2)持続的でよりよい森林経営につなげるために、国際的な森林認証機関である『FSC(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会) 認証』を2001年に取得。FSC認証は、「FSCの10原則」に基づき、適正に管理されている森林を認証するもの。※3)森林経営管理法に基づく森林経営管理制度において、森林所有者が自ら経営管理を実行できない森林を市町が経営管理の委託を受け、市町は委託を受けた森林のうち、林業経営に適した森林の経営管理を「意欲と能力のある林業経営者」に再委託し、「意欲と能力のある林業経営者」が森林の経営管理を実施することができる。
アサヒ飲料初のラベルレスボトルのみの商品が誕生
「アサヒ 緑茶」ラベルレスボトルPET630ml
アサヒ飲料初となるラベルレスボトル商品のみでの発売
アサヒ飲料株式会社は、ラベルレスボトル専用で「アサヒ 緑茶」ラベルレスボトルPET630mlを10月6日(火)より全国で発売している。「アサヒ 緑茶」は、アサヒ飲料として初めて、ラベルレスボトル商品のみで発売するブランドとなる。
アサヒ飲料は、2018年から商品にラベルをつけない「アサヒ ラベルレスボトル」シリーズを展開してきた。「アサヒ ラベルレスボトル」シリーズは、「人にやさしく、地球にやさしい」をコンセプトに、PETボトルに貼付しているラベルを削減し、廃棄物量削減による環境負荷の低減と、ラベルを剥がす手間を省き使いやすくしたケース販売専用商品となってして知られてきた。
ラベルレス商品とは、PETボトルを包むフィルム状のラベルをなくしたケース販売専用商品。ラベルをなくすことでラベルに印刷していた原材料名などの法定表示は外装段ボールに記載、個々の商品への記載が必要なリサイクルマークはPETボトルへ貼付したタックシールやキャップに印字。これにより、ラベルに使用する樹脂量は約90%削減することができた。
2019年はラベルレス商品は多くの消費者から支持され、年間販売目標の100万箱を達成。G20大阪サミットの開催に合わせた政府広報展示品にも「海洋プラスチックごみ問題とイノベーション」の部門にも出品されている。
今回、ラベルレスボトル商品のみの発売となる「アサヒ 緑茶」ラベルレスボトルPET630mlは、江戸伝統技法である烹茶(烹茶)を参考にした特選仕上げの緑茶。烹茶は幕末期まで一般的に用いられていたといわれている、沸騰した湯の中に茶葉を投じ、お茶の旨み・味わいをしっかりと引き出す淹れ方。さらに新しく発売された商品の中味は、緑茶のうまみを引き出すため、粉末茶を使用、ふくよかな味わいの緑茶に仕上げ、仕事中や家庭内でも十分に楽しめるように、容量は630mlにしている。
「おうち時間」にも配慮してきた「アサヒ ラベルレスボトル」シリーズ
「アサヒ ラベルレスボトル」シリーズは家で過ごす時間が増える中、消費者より、「ラベルを剥がす手間いらず」「エコでラク」とご好評を獲得。1〜8月の販売実績は130万箱(前年比217%)と好調に推移してきた。同社では、「持続可能な容器包装」に向けた取組みを「容器包装2030」と題して、2030年に向けた目標値を設定し、事業活動における環境負荷低減を目指してきた。今後も、「ラベルレス」と言えば「アサヒ飲料」と認知されるように「アサヒ ラベルレスボトル」シリーズのPR活動や販促を継続的に行っていく。
ちなみに同シリーズは、コロナ禍により増加している「おうち時間」を、より楽しく過ごしてもらうためにデザインの一部を切り取って遊べるカートンを本年6月から展開。各商品によって内容が異なり、4パターンの遊びを楽しめる。