シリーズ:SGDsに取り組む大学/フードロスを減らす創作オムライスが次々完成!80名が参加したオンラインクッキングイベント「東学SDGsクッキング」<br>東洋学園大学

 12/5(日)、同学の学生支援委員会と「冷蔵庫に余った食材、おいしく変身!」をコンセプトとして家庭のフードロス削減に取り組む一般社団法人フードサルベージとの共催で、在学生を対象にフードロス問題を考えるオンラインクッキングイベント「東学SDGsクッキング」を開催。

 Zoomで行われたイベントには80名の学生が参加し、フードロスについての講演が行われたほか、参加者全員が自宅のキッチンでオムライスとスープを同時調理。家庭の残り物や余った食材を活用するアイデア満載の美味しい料理作りを楽しんだ。イベント開始後は、学生支援委員会の加藤恵理専任講師の挨拶に続き、(一社)フードサルベージより代表の平井巧氏が講師として登場。フードロスの意味や食品廃棄物の現状についてわかりやすく説明した。
 特に「1年間で600万トンも食料が捨てられている」「自炊する人ほど食品ロスが多くなる場合があるから、工夫が必要」といった話は、学生たちにとって驚きが強かったようだ。イベント後のアンケートには、「自分の食べられる量、必要な量だけを作ったり買ったりすることが大事だなと思った」などフードロスについて正しい知識をつけ、意識を高める好機になった、というコメントが多く寄せられた。

 講演後は、いよいよ参加者が一斉に料理をする「サルベージパーティー(サルパ)」がスタート!お題となるメニューは「オムライスとスープ(または味噌汁)」。イベントにあたって行われた学生への事前アンケート結果を踏まえて、家庭で余りがちな食材を活用し、食品ロスを防ぐ方法を考えるためのメニューとして選ばれた。
 進行役をサルベージ・プロデューサーの門之園知子氏、長嶋愛氏が務め、参加者各自がスマホやPCを使って調理風景を中継しながら料理に挑戦した。サルベージパーティーの主旨に合わせ、「ケチャップをソースで代用」「人参をよく洗って皮ごと入れてみた」「余っていた塩昆布を投入」「肉じゃがの缶詰を活用」「鶏肉とレタスでカロリー控えめに」など、各学生が自宅に余った食材を活用したアレンジレシピに挑戦。「他の参加者にチャットで意見を聞いて、入れる予定のなかった食材を入れてみた」「普段料理をしないので、Zoomとはいえ1人でやるよりも安心感があって良かった」というコメントもあり、オンライン越しではあるものの、皆で一緒に料理をして感想を伝え合うことで、料理の楽しさや達成感を感じられる時間となった。

 今回のイベントは、学生支援委員会の「SDGsの目標※を踏まえ、在学生の食生活改善のための取り組みを充実させる」というプロジェクトの一環として開催された。

※目標2「飢餓をゼロに」、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標12「つくる責任つかう責任」

 イベント後のアンケートでは「準備の段階から、自分の家にある余った食材を探すなかで、どのような食材が余りがちなのか、その活用方法はないのかを考えてみるきっかけになった。また、それらの食材を使って実際にオムライスを作ってみて、思いのほか料理が楽しいことや、自分で作った料理を食べる喜びを感じることができ、良い経験になりました」といったコメントが寄せられ、学生一人ひとりが栄養バランスや食品ロスについての意識を高める良いきっかけとなった。

 「世界を変えるのは、料理のように日々の小さなアクションの積み重ねだと思っています。今回のオムライス作りが、学生の皆さんが社会を良くしていくアクションの1つになると信じています」
(加藤専任講師)