EVを中心としたまちづくりと電力レジリエンス強化に貢献

 古河電気工業株式会社と古河電池株式会社(以下、古河電工グループ両社)は、佐賀県上峰町と九州電力グループの連携協定における「EVを中心としたまちづくりプロジェクト」に対し、バイポーラ型鉛蓄電池を供給する。

背景
 佐賀県上峰町と九州電力グループは、2021年12月24日、佐賀県上峰町の進める『上峰まちづくりプラン』と九州電力グループが進める『カーボンニュートラルビジョン2050』の実現に向けて、相互の連携を強化する協定を締結したことを発表した。この協定では「ゼロカーボン社会に向けた共創」を目的とし、「EVを中心としたまちづくり」のプロジェクトが行われる予定となる。

内容
 古河電工グループ両社は、協定の目的に賛同し、バイポーラ型鉛蓄電池を供給。このプロジェクトを通じて、EVなど電気を活用したまちづくり、ならびに蓄電池を活用した災害などの緊急時における電力レジリエンスの強化に貢献していく。

バイポーラ型鉛蓄電池の特徴
 同蓄電池は、以下の特性を兼ね備えた長周期用途の電力貯蔵用蓄電池となる。


1)安全性
消防法上の危険物に該当しない不燃性の電解液を用いているため、安全な使用に寄与。
2)省スペース性
バイポーラ型の電極構造により従来の鉛蓄電池に対し小型・軽量で、消防法の制約が少ないためスペース効率よく電池を配置することができる。
3)保守・メンテンナンス性
従来の鉛蓄電池と同様の良好な保守メンテナンス性を備えている。
4)トータルコスト
バイポーラ型の電極構造の採用により部品点数を抑えられ、空調等、温度管理設備も簡略化が可能なため、電力貯蔵用リチウムイオン蓄電池との比較においてトータルコストを抑えられる。
5)リサイクル性
従来の鉛蓄電池と同様に高いリサイクル性が見込める。

古河電工グループのSDGsへの取り組み
 同社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めている。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献している。